北アルプス広域連合議会
平成19年11月定例会議事録
北アルプス広域連合議会
平成19年11月定例会議事日程(第1号)

平成19年11月26日(月) 午前10時開議


日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 会期の決定
日程第3 広域連合長あいさつ
日程第4 議案の上程、説明、質疑、委員会付託又は討論、採決
議案第31号 施設内の転倒事故に係る損害賠償について
議案第32号 平成19年度北アルプス広域連合介護老人保健施設事業特別会計補正予算(第2号)
日程第5 一般質問
順位 議席 氏名
1 7 浅見昌敏
2 17 相澤誠男
3 13 白澤富貴子
日程第6 特別委員会委員長陳情審査報告、質疑、討論、採決
本会議出席者名簿
出席議員(18名)
1番 中牧盛登君 2番 勝野 明君
3番 太田欽三君 4番 大和幸久君
5番 飯嶌楯雄君 6番 川上守孝君
7番 浅見昌敏君 8番 立野 泰君
9番 山本久子君 10番 甕 聖章君
11番 甲斐澤明君 12番 矢口弦八郎君
13番 白澤富貴子君 14番 西澤 功君
15番 髙橋賢一君 16番 宮尾幸典君
17番 相澤誠男君 18番 北村利幸君
欠席議員(なし)
説明のために出席した者
広域連合長(大町市長)   牛越 徹君
副広域連合長(池田町長) 山﨑袈裟盛君
副広域連合長(松川村長) 平林明人君
副広域連合長(白馬村長) 太田紘熙君
副広域連合長(小谷村長) 小林三郎君
収入役(大町市収入役) 前田敏博君
事務所長兼総務課長 嶺村佳正君
消防長 滝沢光雄君
消防本部総務課長 松田俊郎君
介護福祉課長兼介護審査係長 五十川眞君
鹿島荘所長 藤井泰寛君
虹の家事務長 下里 健君
介護福祉課介護庶務係長 小林 満君
総務課企画振興係長兼介護福祉課介護保険係長 宮本和紀君
総務課会計係長 長澤 清君
総務課ごみ処理広域化推進係長 白澤俊之君
総務課土木振興係長 吉原 稔君
総務課総務係長 西山 孝君
事務局職員出席者
書記 北澤尚泰君    書記 久保田肇君

本日の会議に付した事件
議事日程(第1号)記載のとおり

開会 午前10時00分
議長(中牧盛登君) おはようございます。ただ今から平成19年北アルプス広域連合議会11月定例会を開会いたします。本日の出席議員は、18名全員であります。
 よって、定足数に達しておりますので、会議は成立いたしました。
 理事者等の欠席・遅参等については、所長の報告を求めます。所長。
所長(嶺村佳正君) 報告いたします。正副連合長、収入役は、全員出席をしております。
日程第1 会議録署名議員の指名
議長(中牧盛登君) これより直ちに、本日の会議を開きます。
 日程第1「会議録署名議員の指名」を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第102条の規定により、議長において15番、髙橋賢一議員、16番、宮尾幸典議員を指名いたします。
日程第2 会期の決定
議長(中牧盛登君) 次に、日程第2「会期の決定」を議題といたします。
 本11月定例会の会期等議会運営につきましては、去る11月19日に議会運営委員会を開催し、ご審議願っておりますので、議会運営委員長に報告を求めることといたします。
 相澤誠男議会運営委員長。
議会運営委員長(相澤誠男君) おはようございます。議会運営委員長の相澤誠男です。
 議会運営につきましては、去る11月19日に議会運営委員会を開催し、本定例会の会期日程等につきまして審議をいたしましたので、その結果について、ご報告いたします。本定例会に付議されます案件は、事件案件1件、予算案件1件の計2件であります。
 なお、各議案については、委員会付託を行わず、本会議において全員の審議といたします。
 一般質問につきましては、3名の議員から通告書が提出されています。
 会期につきましては、1日といたします。
 なお、本会議終了後、全員協議会を開催することを議会運営委員会ではこれを了承しております。審議の概要は以上であります。よろしくお願いいたします。
議長(中牧盛登君) ただ今の議会運営委員長の報告に対し、ご質疑はありませんか。
   (「なし」と呼ぶ者あり)
議長(中牧盛登君) 質疑がありませんので、これをもって質疑を終結いたします。
 お諮りいたします。本定例会の会期等議会運営につきましては、議会運営委員長報告のとおり、会期は本日1日とすることにご異議ありませんか。
   (「なし」と呼ぶ者あり)
議長(中牧盛登君) ご異議なしと認めます。よって、本定例会の会期は、本日1日と決定いたしました。
日程第3 広域連合長のあいさつ
議長(中牧盛登君) 続いて、日程第3「広域連合長のあいさつ」を受けることといたします。連合長。
広域連合長(牛越 徹君) おはようございます。本日ここに、北アルプス広域連合議会11月定例会を開催いたしましたところ、議員の皆様方には、大変お忙しい中ご出席を賜り、厚く御礼申し上げます。
 はじめに、財務省長野財務事務所は11月2日、3カ月ごとの「最近の県内経済情勢」を発表し、総合判断を、「弱い動きは見られるものの、総じて緩やかに持ち直している」とし、昨年1月以来7期ぶりに上方修正をいたしました。
 一方、9月の有効求人倍率は、全国の1.05倍に対し、本県は1.16倍で横ばいとなり、また、当地域の有効求人倍率は、0.99倍となり、前月を0.1ポイント上回りました。
 また、農水省長野農政事務所は、今年の米の県内作柄概況を10月29日に発表しました。それによりますと作況指数は平年と同じ「100」で、地域別では中信地区は「101」となり、梅雨明け後の好天で生育状況が回復したことにより、平年並みの作柄となっております。
 県の10月1日現在の高齢化率が10月31日に発表されましたが、県内の高齢化率は過去最高の24.9%となり、およそ4人に1人が65歳以上の高齢者となっております。当地域の高齢化率は、27.3%と県平均より2.4ポイント高く、高齢化が著しく進んでおります。
 当圏域を取り巻く諸情勢を念頭に、今年度残された期間の広域連合の事務事業を着実に推進してまいりたいと存じます。
 次に、主な事業の取り組み状況について申し上げます。
 はじめに、消防関係について申し上げます。
 常備消防の広域化に関しましては、昨年6月に消防組織法が改正され、消防体制の整備及び確立を図るため、国が示した「基本指針」に基づき、県では広域化対象市町村の枠組みなどを検討する県消防広域化推進検討委員会が設置され、このほど第5回の会議が開催され、長野県下を東北信と中南信の2ブロックとする案が提示されました。このことにつきましては、本日の全員協議会で経過等をご説明申し上げます。
 管内の火災件数につきましては、昨年並みに推移しておりますが、10月に入り住宅火災が連続して発生し、死者が4名発生しております。これから寒い時期を迎え、火気を扱う機会が多くなり、より一層、火災発生の恐れが高まると予想されます。
 11月9日から全国一斉に行われました秋の火災予防運動の機会を捉え、1日消防士などの行事や消防団と合同の総合訓練などにおいて広報啓発活動を実施したところであります。今後は、火災を早期に発見し、被害を最小限に食い止めるため、住宅用火災警報器の設置を積極的に促進してまいりたいと考えております。
 救急関係につきましては、3名の救急救命士が県消防学校での薬剤投与研修を終了し、今後、病院実習を受講してまいります。
 また、現在消防大学校警防科へ1名研修派遣しておりますが、引き続き、計画的に職員養成を進め、救命救急体制の充実強化を図ってまいります。
 次に、ごみ処理広域化の推進について申し上げます。
 本年2月23日の建設候補地の発表以降、飯森地区を皮切りに地区説明会及び関係団体等の懇談会を開催してきておりますが、その中で様々なご質問・ご提言をいただいており、それらに的確にお答えしていくために、予備的調査の必要性について説明してきているところでございます。
 1点目は、猛禽類の生息状況調査であり、これにつきましては、白馬村で委嘱しておりますオオタカ保護監視員の調査データについて、長野県環境保全研究所に分析を依頼したところ、11月21日付で回答がございました。それによりますと、2月から4月はオオタカの個体を発見しやすく、各種の重要な行動が見られるので、その期間の調査が必要とのことであり、引き続き、もう1営巣期の調査を継続をしてまいりたいと存じます。
 2点目の活断層及び副断層の確認につきましては、8月定例議会以降、確認方法、調査時期、経費の問題等について、様々な観点から精査してまいりました。先ほどのごみ処理特別委員会でご説明申し上げましたが、姫川河川敷内における活断層及び副断層の確認調査を行うことといたしました。
 なお、この調査に要する経費は、約160万円程度を予定しており、当初予算の中で計画してまいりたいと存じます。
 次に、葬祭場の運営について申し上げます。
 10月1日に待合個室の窓ガラスのひびが確認されましたが、発生日時が不明であり、加害者も特定ができず、損害保険側に確認したところ、損害額全額が保険適用となること、また、時間経過により被害が広がり利用者への危険が及ぶことなどから、緊急に対応すべきと判断し、予備費を充当してガラスの補修を行いました。
 10月末までの利用累計は、人体267体、動物141体で昨年同期で比較しますと、人体は19体、6.6%の減、動物は31体、28.2%の増となっております。
 次に、養護老人ホーム「鹿島荘」について申し上げます。
 現在の状況は、利用定員満床の50人と、短期利用者2人の計52人が入所しております。利用者は、精神障害やアルコール依存症などの問題を抱え、地域社会の中で人間関係を築くことが困難なことに加え、1人暮らしが難しいなどの「環境上の理由」から、在宅での生活が困難な高齢者を受け入れております。
 また、高齢化が進むにつれ体力が衰え、歩行、移動に支障をきたしている利用者が増加していることから、筋力維持のための軽運動を行うとともに、読書の機会を設けるため図書館への送迎を行っております。
 併設の認知症対応型共同生活介護施設「ひだまりの家」は、現在、定員満床の6人の利用となっております。
 続きまして、介護老人保健施設「虹の家」について申し上げます。
 本年4月から10月までの施設利用者数は、施設入所者延べ9,416人で利用率は88.0%、1日平均44人、対前年度比8.5%の減少となっております。また、通所利用者数は2,606人で利用率は89.2%、1日平均17.8人、対前年度比5.3%の増加となっております。
 昨年9月に施設入所者の転倒事故が発生しましたが、当事者間において示談による和解が成立しましたので、本定例会におきまして損害賠償に関する議案並びに補正予算を計上させていただいております。
 今後、このようなことのないよう事故予防に努めてまいります。
 引き続き、医学的な管理のもと、看護及び機能訓練等により、利用者の居宅での生活復帰を目指すとともに、介護者の心身の負担を軽減できるよう、運営に努めてまいります。
 次に、介護保険事業について申し上げます。
 介護保険制度は、介護の負担を社会全体で支えあう仕組みとして、平成12年度にスタートし、7年8カ月が経過しようとしております。
 本年度の上半期の保険給付費総額は、前年度と比較して、ほぼ同額であり、予測より低調となっております。その主な要因といたしましては、介護施設の利用状況が低調に推移していること等によるものでございます。
 今後の保険給付の円滑な実施を確保するために、本年度中に第4期介護保険事業計画作成委員会を立ち上げ、平成21年度から23年度までの3年間の事業計画作成の準備をしてまいります。
 本日までに、公募委員6名の選考を進めますとともに、保健・医療・福祉の関係団体から18名の委員推薦をいただきましたので、それぞれ委嘱を行い計画作成へのご協力をお願いしてまいります。
 10月には介護保険の住民懇談会を各市町村において計6回開催し、介護保険制度の基本的な仕組みや改正点をご説明するとともに、アンケートを実施いたしました。今後、これらの調査結果について、介護保険広報誌「井戸端かいご」に掲載し、住民の皆様にお知らせしてまいります。
 また、第4期介護保険事業計画の作成に向け、利用者のご意見、ご要望等を把握するために、在宅の要介護・要支援認定者及び元気高齢者・特定高齢者の約2,000人を対象とした「高齢者等実態調査」を本年12月1日を基準日として実施してまいります。これらの調査結果につきましても、分析等を行い、事業計画に反映するとともに、併せて広報誌を通じてお知らせしてまいります。
 次に、平日夜間救急医療事業について申し上げます。
 小児科・内科急病センターの利用状況は、本年4月から10月までの診療日数は170日で、受診者が延べ463人、1日平均2.7人の方にご利用をいただいております。
 そのうち、小児科関係が74.1%を占めており、受診者の市町村別の割合は、大町市が72.6%、池田町が5.4、松川村が7.1、白馬村が11.2、小谷村が3.7%となっております。
 また、昨年同期の7カ月間の比較では、83人、15.2%の減少となっております。
 今後も、広域広報誌やホームページで診療案内を周知するとともに、各市町村の広報誌においても随時掲載をお願いし、住民啓発に努めてまいります。
 以上、主な事業の取り組み状況について申し上げました。
 今後とも、圏域の発展と住民福祉の増進に取り組んでまいりますので、議員各位並びに住民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 本定例会にご提案申し上げます案件は、事件案件1件、予算案件1件の計2件でございます。それぞれの議案につきましては、上程の際に説明いたしますので、よろしくご審議の程お願い申し上げます。
日程第4 議案の上程、説明、質疑、討論、採決
議長(中牧盛登君) 次に、日程第4「議案の上程、説明、質疑、討論、採決」を行います。
 議案第31号「施設内の転倒事故に係る損害賠償」についてを議題とし、朗読を省略して提案理由の説明を求めます。所長。
所長(嶺村佳正君) ただいま議題となりました議案第31号 施設内の転倒事故に係る損害賠償についての提案理由のご説明申し上げます。
 介護老人保健施設「虹の家」の入所者に関わるものでございます。
 入所者は、△△○○さん、年齢**歳、要介護度の方でございます。
 【個人情報保護に配慮した表記をしています。議事録正本及び副本においては記載がありますのでご了承ください】
 昨年の9月24日午前8時5分頃、朝食時に入所者が体調が悪いため、介護職員が車イスで食堂まで乗せていき、車イスから食堂のイスに移乗する際に、介護職員が直ぐそばにいた利用者に声をかけられ、振り向いた際に入所者がバランスを崩し転倒し、事故となったものでございます。
 大町病院で診察した結果、左大腿外側頚部の骨折となり、9月28日に手術を受けましたが、その後、他の病気を併発し、本年1月13日まで入院をしていました。
 その間の入院した治療費並びに相手方に対し損害賠償するものでございます。
 本年8月30日、相手方である入所者の●●□□氏と損害賠償額1,476,736円で示談による和解が成立しましたので、地方自治法第96条第1項第12号及び第13号の規定により、議会の議決をお願いするものでございます。
 【個人情報保護に配慮した表記をしています。議事録正本及び副本においては記載がありますのでご了承ください】
 なお、損害賠償額につきましては、施設が加入しておりました医師賠償責任保険及び施設所有管理賠償責任保険により、全額補填されます。
 損害賠償額の支払いについては、後ほどの議案第32号で補正予算として上程いたします。
 以上、説明を申し上げましたが、ご審議の上、ご可決賜りますようよろしくお願いを申し上げます。
議長(中牧盛登君) 説明が終わりました。本案について、ご質疑はありませんか。浅見昌敏議員。
7番(浅見昌敏君) こういうことでけがをされたということは非常にお気の毒で、今のお話を聞いていると、一方的に落ち度があったということだと思いますけれども、最近、医療や福祉の現場で、トラブルが色々生じているわけですね。いわゆるいろんな面で、そこでやはり、職員体制の問題であるとか、職員教育の問題であるとか、そういうことについては、何か、これからお考えと言いますか、これを含めてあるのかどうか、お伺いしたいと思います。
議長(中牧盛登君) 所長。
所長(嶺村佳正君) ご質問の職員体制でございますが、できるだけ臨時職員等で補っている部分につきましては、定数の枠の中で職員体制等で、できるだけそういうことが起きないような形で対応していきたいと思っております。
議長(中牧盛登君) 浅見昌敏議員。
7番(浅見昌敏君) あのなぜそういうことを言うかといいますと、現場の志気が落ちるということが、非常に恐ろしいと思うんですね。そういうことを危惧するわけで、そういうような視点で、これから運営をしていっていただきたいなと、このように思いますがいかがでしょうか。
議長(中牧盛登君) 所長。
所長(嶺村佳正君) この事件が起きましてから、施設でも対応マニアル等作成する中で、職員の意思統一等して、こういうことの無いように気を付けていくというようなことで、内部では徹底しておりますのでよろしくお願いをします。
議長(中牧盛登君) 他にございますか。
   (「なし」と呼ぶ者あり)
議長(中牧盛登君) お諮りいたします。この辺で、質疑を打ち切ることにご異議ありませんか。
   (「なし」と呼ぶ者あり)
議長(中牧盛登君) ご異議なしと認めます。よって、質疑を終結いたします。
 討論はありませんか。
   (「なし」と呼ぶ者あり)
議長(中牧盛登君) 討論なしと認めます。それでは、これより採決を行います。
 本案を原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。
   (挙手全員)
議長(中牧盛登君) 挙手全員であります。
 よって、議案第31号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第32号「平成19年度北アルプス広域連合介護老人保健施設事業特別会計補正予算(第2号)」を議題とし、朗読を省略して提案理由の説明を求めます。所長。
所長(嶺村佳正君) ただいま議題となりました議案第32号 平成19年度北アルプス広域連合介護老人保健施設事業特別会計補正予算(第2号)について、ご説明申し上げます。
 第1条でございますが、歳入歳出予算の総額に、それぞれ147万6千円を追加し、総額を2億6,417万5千円とするものであります。
 今回の補正は、先ほどの議案第31号で上程しました施設入所者の転倒事故に係る損害賠償に伴なう補正であります。
 6ページの歳入をご覧ください。
 款4、項2、目1雑入147万6千円の増は、転倒事故に係る保険給付金であります。
 7ページの歳出をお願いします。
 款1、項1、目1介護老人保健施設事業費147万7千円の増は、節22補償補填及び賠償金は、入所者の転倒事故に伴う賠償金を支払うものであります。
 款3予備費1千円を減額するものであります。
 以上、説明申し上げましたが、ご審議の上、ご可決くださいますようお願い申し上げます。
議長(中牧盛登君) 説明が終わりました。本案について、ご質疑はありませんか。
   (「なし」と呼ぶ者あり)
議長(中牧盛登君) 質疑がありませんので、これをもって質疑を終結いたします。
 討論はありませんか。
   (「なし」と呼ぶ者あり)
議長(中牧盛登君) 討論なしと認めます。それでは、これより採決を行います。
 本案を原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。
   (挙手全員)
議長(中牧盛登君) 挙手全員であります。
 よって、議案第32号は原案のとおり可決されました。
日程第5 一般質問
議長(中牧盛登君) 続いて、日程第5「一般質問」を行います。
 質問通告者は3名であります。よって、3名の質問を行いたいと思いますので、ご了承をいただきたいと思います。それでは、これより質問に入ります。
 質問順位第1位、浅見昌敏議員の質問を許します。浅見議員。
7番(浅見昌敏君) 浅見昌敏です。通告した廃棄物焼却場建設の進展をどのように図っていくのかということについて、質問いたします。明快なご答弁を期待いたします。
 大町市・白馬村・小谷村の1市2村での建設を目指しているごみ焼却場が建設予定地を巡って暗礁に乗り上げております。予定地を白馬村神城の飯森地籍としたところ、予定地周辺に住む人達から反対の声がまず挙がりました。その後反対の声がますます大きくなり白馬村全域を巻き込むまでになっていると認識しております。
 反対の理由は大きく4つであると思っています。1、近くにできるのは嫌だ。2、この地に出来ることは白馬の観光にダメージを与える。3、活断層の存在の可能性など安全性に問題があるのではなかろうか。4、候補地を決定する手続きに問題がある。時系列的にはこの順番で問題提起がされてきたものと思っております。
 ごみ焼却場は近年になって技術的には大きく進歩はしたものの、どうしても迷惑施設のイメージがつきまとうので、候補地を決定した時すんなり進んでいけば良いがと思いましたが、こんなに問題が大きくなるとは思わなかった。これがその時の感想であります。
 反対する側から見れば、なんとしても断念に追い込みたいのでありますから、あの手この手と次から次へと繰り出してくるのは当然のことと思っております。候補地であって建設決定地ではありません。何もごり押しまでして建設しようなどとは誰も思っていないわけであります。私は安全性の問題が明白になった場合、もしくは白馬村がその総意として白馬村の振興に重大な影響が生じると判断した時は、この候補地を断念しなければならないと考えております。この考えを持ちながら、10月15日の白馬新ごみ処理施設を考える連絡協議会、通称・ごみ連協と言うそうですが、これと議員との懇談会に臨みました。以下は通称で呼ばせていただきます。それ以前のごみ連協と行政とのやりとりを通じ、行政側が安全性の問題を明白にするために予備調査の実施を提案し、ごみ連協側が反対しているのは知っておりましたが、この懇談会の席でも明白に反対をされました。その反対の最大の柱として候補地の決定に至る手続きをあげてきました。このように感じております。このことから、このままでは全くの膠着状態となってしまい、共に動きがとれないままとなってしまうと感じていますし、現在そのようになっています。
 その上、10月25日付けでごみ連協が広域連合長宛に提出した「建設計画の即時中止を・・質間と提言」こういう題でありますが、これを見ますと、進め方に対する疑問一色であります。安全性の科学的な検討とか白馬村、私達は、観光立村であると思っているわけでありますけれども、白馬村のあり方とかを全く問うていないのが不思議でなりません。
 何故、そんなに今までの進め方にとらわれるのか。私には不思議に思うわけであります。広域連合は候補地を決定するに当たって、その方針の大枠を議会に示し、議会もそれを承認いたしました。そこでその方針に沿って行政は進めてきました。また、節目節目には議会も報告を受けてきました。そして、予定地の報告が議会にあった時、殆どの議員にとって違和感はありませんでした。だから議会は説明会に入ることを了承し、行政は説明会を開いていった。こういう状況であります。まず予定地ありきではなかったのかといわれますが、それは何かの誤解に依るものではないかと思っております。
 18年8月、この時は作業の途中の時期でありましたが、ごみの収集方法について新たな問題提起がありました。それは、大町市においては処理場への直接持ち込みが全体の約19%であるのに対し、白馬村では約76%、小谷村では約59%である、こういうことから、処理場の建設場所によっては中継施設の設置が必要になるということであります。中継施設もしっかりしたものにしないと、また準迷惑施設の指摘を受けてしまいます。そうした場合、大きな出費がかさんでしまうことから、出来るだけ中継施設を造らないで済むような方向が望ましいとされました。このことは大町市議会の全員協議会にも報告されております。この時点頃から多くの人達、議員や行政関係者の中に佐野坂以北、平川以南に適地があれば無難なことではなかろうかというような気持ちがあったと思っております。これは私の私見であります。このようなことから予定地が議会に公表された時、違和感がなかったことに繋がったものと思っております。そこでこれからでありますが、反対する人達もごみ焼却場の設置そのものの必要性は認めているので、何らかの方法で打開を図っていかなければなりません。
 そこで質問ですが、今後どのようにしてこの問題の進展を図っていくおつもりか伺います。次に、私は以下の提案を行います。
 候補地の予備的調査に反対をしているのは、もし調査の結果、建設地として耐えうるという結論が出る場合が怖いからであろうと思います。その場合であっても、住民投票を行うことにすればどうでしょうか。ただし、この住民投票は条件付きの住民投票であります。反対する票が全有権者数の過半数に達しなければ村民の総意は賛成と判断するとする。何故ならば、この種の事案については、これは何としても必要な施設であるという住民合意が出来ている、こういう風に思うからであります。造る造らないではありません。どこへ造るかということです。棄権した者は賛成であると認めることに道理があろうと思うからであります。
 反対する人達にとっては、もし予備的調査の場合、不適という結果が出ればそれで目的を達成したことになるでありましょうし、そうでない場合でももう一つ行政に対してハードルを設けることが出来るというメリットがある。このように考えられると思います。
 反対署名活動も、署名数は村民の半数を超えたと、このような報告がされました。この現実を踏まえれば、反対運動側の皆さんにとっては、願っても無いことなのではないかと思います。この方法でもダメだと言われれば、そもそも三市村で共同で行うこと自体を考え直さなければならなくなるということも考えに入ってきてしまう、こういう可能性も出てきてしまうことを危惧しなければならなくなる。こんな心配をするものであります。
 どうしても動かない場合はどうなんでしょうか。やり方が悪い、議会が気に入らないのなら、最悪の場合、これから4年の間に行われる各種選挙の結果まで何も動かなくなるでしょう。私達はこの問題を白馬化しているつもりはありません。正当な手続きに則って、建設予定地が白馬村飯森地籍に決まったわけであります。まずは白馬村の中で、本来されるべき議論、地域のあり方、観光白馬のあり方、影響などを議論の中心に据えてこの問題の解決を図っていくという視点を住民と行政が共有し、議論を深めていってもらいたいと思っております。行政の見解を求めます。以上で第1回目の質問を終わります。
議長(中牧盛登君) 質問が終わりました。浅見議員の残り時間は、29分といたします。
 それでは、浅見昌敏議員の質問に対する答弁を求めます。連合長。
広域連合長(牛越 徹君) ごみ処理施設につきまして、お尋ねにお答えを申し上げます。
 浅見議員ご指摘のように、白馬村村内で様々な論議なり、広域連合の住民説明会を何回か開催いたしまして、候補地の絞込みについて資料を提示し、また、経過を説明し広域連合の考え方をご説明申し上げてきているところでございます。しかしながら現時点で、候補地についてなかなかご理解をいただいていないのが現状でございます。
 今後どのようにしてこの問題の進展を図っていくのかにつきまして、住民投票をご提案いただきましたが、住民投票は今後の問題解決の選択肢の一つではありますが、白馬村太田村長が住民説明会の際にもお答え申し上げてきておりますとおり、現在のところ住民投票は考えていないとのことであります。これにつきまして、私も同様の考えでありまして、この住民投票結果がどのようなものになろうとも、やはり、後々に村内にしこりを残すことが心配されますため、現時点では実施をするということは、なかなか困難であるという風に考えております。
 活断層につきましては、議員ご承知のとおり、説明会の席上で様々なご質問を頂いております。活断層等の所在の確認につきましては、確認方法、調査時期、経費の問題等につきまして、様々な観点から精査してまいりました。
 その結果、先ほどの「ごみ処理特別委員会」でご説明申し上げましたとおり、姫川河川敷内におきまして活断層の確認調査の作業を行うこととしておりまして、この確認作業により、住民説明会及び議会でのご質問のありました活断層、或いは副断層の確認作業を進めてまいりたいと考えております。
 なお、この調査は、「信州大学山岳科学総合研究所と白馬村との連携に関する協定書」の締結がされており、この協定により、現地調査の所見に基づき姫川河川敷内において行うものであり、比較的短期間に完了するものと見込んでおり、所要の経費も約160万円程度を予定しております。
 なお、この調査結果で、万が一建設地とするに支障がある重大な問題が出てきた場合には、建設地としないことになるものと考えているところでございます。こうした様々な要素を踏まえまして、今後、慎重に対応を検討し、そして進めてまいりたいと考えております。以上でございます。
議長(中牧盛登君) 再質問は、ありませんか。浅見昌敏議員。
7番(浅見昌敏君) 答弁の主旨は良く分かるわけなんですが、本当にそれで動くんですかと、私は何とかして、これは動く糸口をどこかで捕まえていかなければいけない。
 どこかで開いていかなければいけないという風に思って質問をしているわけです。白馬の総意、私は、それは白馬村長さんの考えだと思っております。ただ白馬村長さんにしてみても、白馬村内の中を詳しく知るわけではありませんけれども、なんだかごみ連協も20団体ほどが集まって、連合されているようなことで、中身にもいろんな反対の意見、反対の思惑があるというようなことで、構成されているという風に聞いております。そういう状況では、なおさら白馬村長さんとして、村の総意はこうだとなかなか言うのに難しい面もあるのではないかなと、逆に村長さんとしてみれば私達は住民投票で何とかするよなんてことは、とても言えないことだと思うんで、私は大町の人間なんで、あえてそういうことをされてもらっても私は構いませんというような気持ちもあって申しているわけでございます。
 本当に連合長が答弁された中で、連合長は糸口というものを見出せる自信というものを、これからの話し合いの中であるかどうか再度お伺いしたいと思います。それから村長さんにも、コメントいただきたいと思います。
議長(中牧盛登君) 連合長。
広域連合長(牛越 徹君) 再質問にお答えを申し上げます。
 浅見議員からはこの問題の打開の糸口をどのように見出すか、或いは見つけていく自信があるのかというご質問でございます。
 今、白馬村内或いは広域連合全体でも、ごみ処理施設はいずれかに必要だというそうした意見が大多数であることは間違いないという風に受け止めております。ただ候補地を選定する具体的に候補地として、絞り込むということであれば、その提示申し上げました候補地について賛否両論があることは、非常に大きな一つの壁に当っているという認識をもっております。そうした中で村内におきましては、白紙撤回などを求める署名活動などが行われてきたところでございます。そうした中でいま浅見議員がご指摘のようにやはり白紙撤回などということでありながら、その内容は、署名された方々の中にも、思いはそれぞれという風に受け止めているところでございます。そうした住民の皆さんの署名ということで表されたものは、一つの住民の皆さんの気持ちの一端ということで重く受け止めてきているところでございます。
 そうした中で、住民説明会の中で、論点となっておりますものは大きく三つあるかという風に受け止めております。まず第1点は、ごみ処理施設そのものの安全性、或いは排出される排気ガスの安全性、周辺住民の皆さんの健康などに影響が無いかという点、これにつきましては、できるだけ最新の技術を駆使した法令の排出基準、或いはそれ以上の基準を設定しながら健康に影響の無いように、最小限に食い止めていく、そうした努力を続けてまいります。そうした努力を続けてまいるということを説明会などでも、お約束を申し上げてきております。
 第2点は、活断層の所在、或いは活断層の影響の問題でございます。これにつきましては、先ほど開会のごあいさつでも申し上げましたように、確認作業を現地において行うということで、客観的な資料、科学的な考察に基づく検証を行い、そしてその結果を住民の皆さんにお示しして、安全性についてご理解をいただくということを考えております。
 また3点目は、候補地選定に至る経過の中で、行政関係者、用地選定委員会を設けて作業を行いましたが、行政関係者だけで行うのは不適切ではないか、住民の意見、或いは専門家の意見もその中で反映すべきでないかという意見でございます。これにつきましては、なかなか考え方の隔たりがありまして、溝が埋まらないわけですけれども、広域連合といたしましては、内部論議の中でそのような選定手法をとらせていただいた。これについてはご理解をいただくほかないと考えているところでございます。そうした住民の皆さんとの意見交換の中で、ご理解いただくための努力は一歩一歩着実にご理解をいただくような作業を進めていく中で、打開をしていきたいと思います。とりわけ一番喫緊の課題でありました活断層、或いは副断層の所在につきましては、今回現地における姫川河川敷内において、河床の砂利の取り除きなどの作業を踏まえて露頭している部分についての断層、或いは地層というものについては確認をしたいと思いますし、またボーリングを加えることによって活断層の所在についても、一定の方向を見出していきたい。そうした一つひとつの作業を通じての客観的な資料を再度ご提示を申し上げながら、議論の食い違いがあるところについては、一つひとつ合理的な判断をいただけるような環境を整備してまいりたいと思います。そのようにして現在、なかなか歯車が噛み合わない反対派の皆さんを含めた村民の皆さんとの論議を確実に歯車が噛み合うような環境にしてまいりたいと思います。
 また併せまして、ごみ連協の皆さんのみならず、村内に数多く存在していると思われますなかなかまとまった声になって出てきておりませんけれども、賛成とされる皆さんの意見も、何らかの形でお聞きするような、汲み上げていくような対応も広域連合としても必要ではないかと考えているところでございます。私からは、以上でございます。
議長(中牧盛登君) 副連合長。
副連合長(白馬村長 太田紘熙君) 私の方からお答えをさせていただきます。
 概ねの浅見議員のご質問には、連合長が答えたとおりであります。白馬の長としての考えということで、お尋ねがありましたので、お答えをさせていただきたいと思います。
 浅見議員ご指摘のように、反対をする人の理由がそれぞれであります。その団体も20団体近くあるということで、その対応の仕方に、苦慮していることも事実であります。しかしながら、この反対をされる方の思惑それぞれあるにしても、白馬にごみ処理場は必要だという基本的な考えは、共通しているというように理解をしております。そうした中で、私どもは、新たな進展があった時には、第2回目の説明会を開催していきたいということを申し上げてきました。この新たな進展ということについては、先ほど特別委員会でもお話をしましたように、活断層そのものの定義から誤解もあることが一つ調査で、それが明確になる可能性も出てきたと、或いは猛禽類の調査についても、白馬村が長野冬季オリンピックの後の追跡調査としての希少動物の生態系についても継続してきた資料をもって公式機関から見解を中間報告としていただいているというような情報を提供しながら、村民に更に理解をしていただく説明会をしていくことが大事なことなのかなと、こんな風に思っております。
 浅見議員ご指摘の住民投票というのも最終的な選択肢としてはあるにしても、私はそこへ行く前にもう一度話し合いをすること、更には反対をされた人も本当の情報を取得しておられない方もおいでかと、このように思います。そうした方への本当の説明をしながらアンケートを取るということもまた選択肢の1つであろうかと、こんな風にも思います。そういう点では、白馬村民も良識のある村民という風に理解をしております。我々も精一杯の取り組みをしながら今の膠着状況を打開していくには、そんな我々の取り組みも必要ではないかと、こんな風に感じているところであります。以上でございます。
議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。浅見昌敏議員。
7番(浅見昌敏君) 今朝9時からの特別委員会で、活断層及び副断層の確認調査をすると言う話がありました。私は非常にいいことであると思いますので、是非この調査をきちんと実施されることを、ここからもお願いして質問を終わります。
議長(中牧盛登君) 以上で、浅見昌敏議員の質問は終了いたしました。
 ここで11時5分まで休憩といたします。
休憩 午前10時50分
再開 午前11時05分
議長(中牧盛登君) 引き続き、一般質問を継続いたします。
 質問順位第2位、相澤誠男議員の質問を許します。相澤誠男議員。
17番(相澤誠男君) 北アルプス広域連合議会17番議員の相澤誠男であります。
 一般質問通告書により質問いたします。当大北地域は広域市町村圏の指定を受け、以来平成12年に北アルプス広域連合を設立し、圏域の一体的な発展と住民福祉のサービスの向上を目指して、介護保険や広域消防などの広域行政を推進してきました。
 21世紀を迎え環境問題、高度情報化、少子高齢化の進展、ごみ処理施設や市町村合併の推進など、様々な課題と社会的情勢の急激な変化により、緊急的かつ大きな課題に直面してまいりました。
 時代の大きな転換期の中で、これまでの計画に基づいて実施された事業や施設の成果を踏まえ、設立時7市町村、現5市町村の独自性を尊重しながら連携協力して環境の変化に即した広域行政の果たしてきた役割は大きなものであると思っております。
 11月定例会一般質問で2項目についてお伺いします。
 まず後期高齢者医療制度についてお尋ねします。
 国の進める医療制度改革の一つで老人医療費を中心に国民全体の医療費が増え続けているため、新しい高齢者の医療制度を作り、世代間での負担を明確化し、公平でわかり易くするための医療制度として、75歳以上の高齢者を対象として、平成20年4月より施行が予定されております。制度の運営は、県下81市町村の長野県後期高齢者医療広域連合が行うとされております。当北アルプス広域連合との高額医療、高額介護保険の関わりがどのようになるのか、制度の仕組みと併せた中でご答弁をお願いします。
 次に、ごみ処理施設の建設についてお伺いします。
 先ほどの浅見議員と質問がダブるかと思いますが、質問させていただきます。
 当広域連合において、平成17年3月に策定したごみ処理広域化基本計画に基づき1市2村により、広域連合ごみ処理広域化に向けて検討を重ねてまいりました。大町、白馬共にごみ焼却施設は15年以上経過の中で、ダイオキシン類排出基準規制強化に対応するべくそれぞれの焼却施設の改造等により、運転を行っているが老朽化による施設整備が急務となり、広域1本化に向けて立地選定を行ってきました。一次、二次、三次選定の経過の中で、飯森地区を選定されました。用地付近に活断層の存在が想定される件にて、白馬新ごみ処理施設を考える会連絡協議会との意見の相違を見ております。
 11月15日及び23日、大糸タイムス、白馬新聞両紙に掲載された広域ごみ処理計画の予備調査実施結論見送り又は白紙撤回を求める署名提出記事についての経緯と対応をお伺いします。
 事業の正否を判断していく上で、私は選定地の予備調査は、環境問題も含め鋭意進めることが、今後土地有効利用の判断の上からも必要であると考えます。
 過日、ごみ処理施設を見学する機会を得まして、富士吉田市環境美化センターを見学してまいりました。中央自動車道をバックに中央自動車道よりの眺望は世界遺産の登録を待つ富士山をバックにライトブルーの施設が建ち、自然景観とマッチした造りであり、説明者によれば、あえてクリーンにごみ処理施設を造ったということを強調しながら、現代のごみ処理のあり方をアピールする狙いであるとの説明でありました。地域住民の協力も有り、300m以内では中学校、500m以内には小学校、精密機器工場もある環境の中での施設であり、地域住民との協調する現代に求められる施設であったかと感じてまいりました。
 ごみ処理問題は、将来においても、必要なことであり、広域での処理施設の次代になくてはいけないものであると思っております。住民生活の環境問題をクリアする上で、取り組んでいくことが北アルプス広域連合に課せられた課題であると思っておるところであります。一層の模索が必要であるかと思うところであります。ごみ連協においても、ごみ処理施設の必要性は感じておるわけでございますが、このことについての行政のお考えをお伺いしたいと思います。
議長(中牧盛登君) 質問が終わりました。相澤議員の持ち時間は、残り31分といたします。それでは、相澤誠男議員の質問に対する答弁を求めます。連合長。
広域連合長(牛越 徹君) お答えを申し上げます。平成20年4月から施行となります後期高齢者医療保険制度は、相澤議員ご指摘のように県全体で設立しました広域連合によって運営されるものでございます。後期高齢者医療保険制度と介護保険制度との関わりにつきまして、3点のお尋ねに順次お答えしてまいります。
 介護保険料は、介護保険法第129条第1項におきまして、「介護保険事業に要する費用に充てるため保険料を徴収しなければならない。」、また、同法第131条におきまして、「保険料の徴収については、特別徴収と普通徴収の方法によらなければならない。」と規定がされているところでございます。
 このうち特別徴収は、年金年額18万円以上の方の年金から天引きしていただく保険料でありまして、後期高齢者医療保険料も、介護保険料と同じ方法により徴収されることとなっております。
 後期高齢者医療保険制度が施行されますと、介護保険料の年額と後期高齢者医療保険料の年額を合計して、年金年額と比較し、合計額が年金年額の半額を超えない場合には、両方の保険料ともに年金から天引きされることとなります。
 しかしながら、合計額が年金年額の半額を超えた場合には、介護保険料のみが特別徴収となり、後期高齢者医療保険料は普通徴収により徴収されるということになっております。
 次に、サービス利用に係る自己負担額の軽減方法についてのお尋ねにお答え申し上げます。
 介護保険法第51条第1項におきまして、「介護サービスを利用して、自己負担額を払った場合に、自己負担額が著しく高額であるときには、高額介護サービス費を支給する」という風に規定されております。
 高額介護サービス費は、一例といたしまして、市町村民税非課税の保険料段階の第3段階の方が、サービスを利用して、自己負担額を支払った場合、月額2万4,600円を超えた額が補填されるということになります。
 これと同様に後期高齢者医療保険制度におきましても補填を行い、低所得者の方々の自己負担額の軽減を図るということになっております。
 しかしながら、両保険制度ごとに、自己負担額の軽減を行うことは効率的でないということから、高額医療・高額介護合算制度が創設されまして、平成20年4月より施行されることとなっております。
 一例といたしまして、市町村民税非課税世帯におきましては、限度額を年額31万円、月額換算2万5,833円とし、翌年度に高額介護サービス費等を精算することによりまして、現行の自己負担額軽減方法によるものに比べ、より多くの補填が受けられるという仕組みになっております。
 次に、特定高齢者の把握のための生活機能評価について、お答えを申し上げます。
 まず、特定高齢者とは、現在は要介護認定者ではないが、このままの状態では要介護認定者となってしまう虚弱の高齢者を指しております。
 平成18年度の介護保険法の改正によりまして、運動機能の向上等の介護予防事業利用の必要性が高いとされる高齢者でございます。
 特定高齢者を把握するための方法といたしましては、運動機能等を調べる基本チェックリスト等の生活機能評価があり、要介護認定者を除くすべての第1号被保険者に対しまして実施しなければならないものとされております。
 また、高齢者の医療の確保に関する法律におきましては、平成20年4月より特定健診及び特定保健指導を実施することとなっており、後期高齢者医療保険制度の対象者であります75歳以上の方についても、後期高齢者医療保険者が努力義務として実施するということとなっております。
 この特定健診と生活機能評価は、国におきまして、重複する健診項目があること及び利用者の利便性等の面から、一体的に実施することが望ましいとの見解が示されておりまして、関係市町村の介護保険、国民健康保険及び衛生の各担当部門におきまして、専門家による研修会や検討会を開催し、考え方の調整や実施方法等について検討を重ねているところでございます。
 今後は、更に検討を重ねる中で、生活機能評価の円滑な実施に向けて対応策を構築してまいりたいと考えております。
 次に、ごみ処理施設の候補地に係る予備的な調査につきまして、お答えを申し上げます。
 先ほどの浅見議員へのご答弁と一部重複するところがございますが、白馬村村内におきます住民説明会におきまして、活断層に関連するご質問に的確にお答えしていくために、従来から生活環境調査を行う前に、予備的な調査の必要性について説明を申し上げてきたところでございます。
 一つは猛禽類の生息状況の調査でございます。白馬村において従来から委託してきておりますオオタカ保護監視員によります調査データにつきまして、第三者機関で客観的な分析をしていただくということで、より精度の高い確認ができるものと考え、「長野県環境保全研究所」に分析を依頼しておりましたが、このたび、回答があったところでございます。
 また、2つ目の活断層の確認につきましては、8月定例議会以降、確認方法、調査時期、経費の問題等について、様々な観点から精査してまいりました。先ほどの特別委員会でご説明申し上げましたとおり、姫川の河川敷内におきまして活断層及び副断層の確認調査を行うことといたしました。
 この調査によりまして、住民説明会及び議会でご質問のありました活断層及び副断層の所在、或いは位置につきまして確認作業を進めてまいりたいと考えております。
 この調査は、姫川河川敷内で行うものでございまして、比較的短期間に完了するものと見込んでおり、所要の経費も約160万円程度を予定しているところでございます。
 一方で、従来相当多額の調査経費を掛けて行う調査自体が、候補地を既成事実化するとの懸念から調査に反対する皆さんも一部にあったことから、どのようにご理解を得て進めていくかを検討してまいりましたが、今回の確認作業では、比較的少額の経費で、活断層及び副断層の所在の確認が可能との所見をいただきましたことから、実施することとしたものでございますので、ご理解を賜りたいと思います。私からは以上でございます。
議長(中牧盛登君) 再質問は、ありませんか。相澤誠男議員。
17番(相澤誠男君) はじめに、後期高齢者医療制度の関わりでございますが、内容が未だ複雑でなかなか住民理解が大変なことだと思いますが、介護保険制度との関わりが広域連合において、どのようにするか、先ほどの連合長の説明の中では、ちょっと内容の把握が私できませんでした。この辺の説明をもう少し詳しくお願いをしたいと思います。
 それから、ごみ処理予定地の件についてでございますが、先ほど申し上げたとおり、環境問題の発想の転換というものの、住民に対する現代のごみ処理施設のあり方というものの説明をする機会ができないか、この辺のことをもう1点と、かなり景観的なことについても、白馬ごみ連協においても強調されております。過日、5月20日のTBSの「噂の東京マガジン」の映像の中で山口レポーターが、私達が想定したイメージ的なモニターを提示しながら話し合った中では、小島アナウンサーが白馬地域にマッチした山小屋みたいな感じであるというようなことから、このキャスターの森本さんが実際この処理場を造る際には、これと違った格好で造るんじゃないでしょうかというようなものを言いながら、イメージとしてこういった施設が、白馬に造られるならば、問題は無いのではないかというようなことも言われております。この件については、全国的に白馬地域に処理場を造るについての問題が、全国的に知られているというようなことでございます。我々もこの件については、そういったことをある程度念頭におきながら、施設づくりにお互いに協力をしながら住民の理解を得ていかなければいけない、こんな風に思うところでございます。私からの要望として申し上げ質問を終わりといたします。
議長(中牧盛登君) 介護庶務係長。
介護庶務係長(小林 満君) 私から後期高齢者医療と介護保険の関わりについて、ご説明をさせていただきます。
 先ほど連合長の答弁の中では、全体的な部分でお話を申し上げたわけでありますが、手続き論とて、自己負担額についてお話をさせていただきます。今まで介護保険につきましては、1月当り低所得者の方は、月額2万4,600円を超えた部分について補填があったと、医療につきましては、3万5,400円であります。合計しますと月6万円という額になります。これを年額にしますと72万円ということで、それぞれ別々にやっていては72万円まではどうしても自己負担になってしまう。先ほど連合長答弁の中で、31万円という部分が出てまいりました。この72万円を31万円に下げるということは、約57%安くなるということで、この後期高齢者医療と介護保険の合算によって、かなり低所得者の方は、自己負担額が減ってまいると。この合算は、介護保険と医療保険の両制度を利用した場合に行われると、ですから介護保険だけを使って医療を使わない場合には合算がでてきませんが、介護保険と医療を使ったならばこれはやりましょうと、それからそれぞれ別々に定められております負担限度額は、合算する場合には、これは問いませんと、当該年度においてそれぞれ補填の部分を計算するには、限度額を利用しますけれども、翌年度の精算においては、すべて31万円の部分の中でみて、それを超えた分には、お支払いをしていくという風な仕組みであります。
 非常に、介護保険と後期高齢者医療を専門的に仕事をやっている者でも理解するには、なかなか厳しいところがありまして、20年4月1日の施行になりますので、4月号の「井戸端かいご」の広報誌の中で利用者の方が分かりやすい表等を使いながら広報に努めてまいりたいという風に考えております。
議長(中牧盛登君) 連合長。
連合長(牛越 徹君) ごみ処理施設に関しまして、住民の皆さんに説明する機会を設けたらどうか、或いは景観への配慮についてのご要望がなされたところでございます。
 まず説明する機会につきましては、先ほど太田副連合長からもご説明がありましたように、地質、活断層に関する調査結果などを客観的なデータを基に新たな根拠などを住民の皆さんにご説明申し上げるような、そんな機会を考えてまいりたいと思います。これは白馬村ご当局ともよく相談しながら進めてまいりたいと思います。
 そして景観への配慮については、議員ご指摘のとおりでございまして、白馬村は従来から、観光立村を目指して地域づくり、村づくりに取り組んできているところでございまして、その中で景観条例などを定めまして、それに基づく全村の景観に配慮した村づくりが進められてきております。
 そうした中で、ごみ処理施設につきましても、十分そうした白馬村の自然景観、或いは自然環境にマッチした内容となるように、例えば、屋根の形状で言いますと傾斜屋根などを用いることによりまして、白馬村の観光地としての風景に馴染む、そんな配慮を十分していきたいということで、従来からも広域連合として想像図、パースを作成して、住民の皆さんにもお示ししてきたところでございます。こうしたことの中には、先ほどご紹介のありましたようなテレビ番組の中でも、白馬村の景観にマッチした形状ではないかというような、そんなコメントもなされているところでございます。今後、こうした村民の皆さんが大事にしてきた白馬の景観というものを十分に配慮し、そして住民の皆さんにもご理解いただけるような内容を詰めてまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。
議長(中牧盛登君) 他にありませんか。相澤誠男議員。
17番(相澤誠男君) 私が質問を予定した件については、ご答弁いただいたことに感謝申し上げ質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
議長(中牧盛登君) 以上で、相澤誠男議員の質問は終了いたしました。
 次に、質問順位第3位、白澤富貴子議員の質問を許します。白澤議員。
13番(白澤富貴子君) 13番議員、白澤富貴子でございます。議長の許可をいただきましたので、通告の圏域住民の医療事業充実の対策についての質問をいたします。
 医療事業の状況に対しましては、現在、北アルプス広域連合は大北地域の医療体制の充実のために、北アルプス平日夜間小児科・内科急病センターを昨年4月に大町市の文化会館敷地内に開所し、昨年1年に約1,000人の方が利用しております。大町市はこの中で設置場所という地域性もありますけれども、そのうち700人を超す利用者がありました。
 また、休日祝日緊急当番医を、内科・外科で救急外来対応を大北医師会のご協力で実施しております。
 また、休日祝日歯科緊急当番医を、歯科救急外来に対応するため、大北歯科医師会のご協力をいただき事業実施をしており、北アルプス広域のホームページの中では、当番医の力レンダーなどをわかりやすく情報を流しているという現状でございます。
 まず、これらの事業の実施状況をお聞かせいただきたいと思います。
 そんな形をとりながら、圏域住民の医療の充実を図っている中で、10月10日付けで市立大町総合病院から「内科の診療に関して緊急のお知らせとお詫び」という文書が出ましたので、新聞等でも大きく取り上げられ、圏域住民の不安となっております。
 内容は、大町病院の常勤内科医5人のうち、12月末までに2人が県外の病院に移ることになり、年度中途のことなので、来年3月まで入院病床を30床減らす。療養病棟・外科・泌尿器科への転科も配慮する。また、内科外来の症状の安定した患者は他院に紹介をする。新患は紹介状のある人だけとするとのことでした。
 また、内科の時間外のことに対しましては、これは緊急の場合になりますが、大町病院で治療中の病気の急変した患者だけとし、突然の腹痛、吐血、下血の症状の患者は受け付けるというものでした。
 これは突然の内科緊急の腹痛、吐血、下血の症状以外の患者の対応を大町病院はできないということになりますか、その辺のところをお願いいたします。
 これからもっと寒い冬に向かうという、そういう時期でもありまして、今年はインフルエンザの大流行ということも危惧されております。
 また、この圏域は雪も深く交通手段も整備段階でありまして、そこに高齢化率も27.3%となっており、これはまさに緊急事態であり、大町病院の入院病床の縮小は、圏域住民の大きな不安となっています。
 北アルプス広域連合の救急活動で救急隊の体制は、「救命活動を専門として、安全に患者さんを一番適した病院まで搬送します」とあり、救急救命士の方もおりまして高規格救急車で対応していただけると、日頃の生活の中では圏域住民も本当に安心しておりました。
 この現状をどのようにするか、救急救命等の内容、特に冬季の救急隊の活動の中で、どんな事が心配されますか、その点をお尋ねいたします。
 圏域住民を守る医療事業の充実に向けた当面の対策と、今後の圏域の取り組みや予測できる状況などをお聞かせください。それぞれ緊急に住民の安心の確保という立場での明快なご答弁をいただきたく、第1回の質問を終わります。
議長(中牧盛登君) 質問が終わりました。白澤議員の持ち時間は残り34分といたします。白澤富貴子議員の質問に対する答弁を求めます。連合長。
広域連合長(牛越 徹君) 圏域住民に対する医療事業充実についてのご質問でございます。順次お答えしてまいります。
 はじめに、広域連合が行っている医療に関する事業の実施状況についてのお尋ねでございます。
 まず、初期救急医療に関する事業では、北アルプス平日夜間小児科・内科急病センターを設置運営しておりますが、北アルプス広域連合が大北医師会と市立大町総合病院及び厚生連安曇総合病院の協力により、平日の夜間、これは午後7時からの2時間でございますが、夜間における応急診療を確保するため、医師の当番制による診療所として、昨年4月に開設し運営してきております。昨年度の診療の概要は、診療日291日、患者総数957人、1日当たり患者数3.3人であり、利用された皆様から感謝の声などが寄せられているなど、一定の成果が得られているところでございます。
 次に、在宅当番医制事業でございますが、緊急当番医として、広域連合が大北医師会に委託して、休日の応急診療を行うとともに、重篤な患者は第2次救急医療施設に転送するために実施しているものでございます。これは日曜日、祝日、お盆及び年末年始の休日の午前9時からの8時間実施されておりまして、実施区分は、内科が三つのブロック、南部(池田・松川)・大町・北部(白馬・小谷)、外科が大北一円1ブロックで行われ、平成18年度では、32医療機関、医師延べ290人、診療日74日、延べ診療日290日の状況となっております。
 次に、在宅歯科当番医制事業でございますが、歯科緊急当番医として、広域連合が大北歯科医師会に委託し、休日における歯科の応急診療を確保するため、日曜日、祝日、お盆及び年末年始の午前9時からの3時間、管内の1歯科診療所により、昨年度から実施されております。実績でございますが26医療機関、歯科医師延べ74人、診療日74日となっている状況でございます。
 次に、第2次救急医療についてでございます。広域連合の補助事業といたしまして、病院群輪番制病院運営事業を行っておりまして、休日・夜間における入院治療を必要とする重篤な患者の医療を確保するため、市立大町総合病院及び厚生連安曇総合病院において実施されており、平成18年度では、診療日数488日、受診人数4,531人、1日当たり患者数9.3人の状況となっております。
 次に、大町病院の内科の診療に関してのご質問にお答え申し上げます。ご指摘のように大町病院内科医師の減少によります医療体制、内科入院病床等の対応でございますが、まず内科入院病床の縮小に関しましては、内科の入院病床を徐々に30床まで縮小させていただき、12月末までに患者さんの退院に伴って、徐々に少なくするということで、ご協力をいただくよう呼びかけてまいりました。いずれにしましても、これは1月から3月までの暫定的な措置ということで、現在、後任の医師の確保に最大限の努力をしておるところでございます。なお、ご指摘にありました内科の外来患者さんへの対応につきましては、まず他院への紹介で内科外来患者さんのうち症状が安定しており、他院に紹介できる方は、他院での診療を受けられるよう紹介状を用意して紹介を申し上げます。
 また、新患の患者さんにつきましては、他の医院、診療所からの紹介をいただいた患者さんに当面制限をさせていただきます。
 三つ目は、内科の時間外の診療につきましては、現在、当医院の内科で治療中の方の病気が急変したときに対応させていただくということでございます。なお、ご指摘にありました突然の腹痛、吐血、下血などの患者さんは、時間外にありましても、当然受け入れるということになるわけでございます。広域連合といたしましては、今申し上げたような大町病院の内科医師の減少に伴います対応につきまして、特に救急患者の収容につきましては、大町総合病院と協議を行い対策を講じているところでございます。今申し上げましたように、市立大町総合病院におきましては、医師確保のため、緊急的な対策として進めておりますが、当面来年3月までの措置として、議員ご指摘のありました内科診療の対応を取ることといたしましております。特に入院を必要としない患者さんに対しましては、圏域内の医院、或いは診療所で受診をいただくよう大北医師会とも協議し、周知に努めている所でございます。今後、大町病院での入院対応が難しくなった場合には、安曇総合病院、安曇野赤十字病院、更には松本市、長野市など他圏域への病院への搬送も視野に入れていかざるを得ない状況でありますが、患者さん及び長距離搬送に伴う地域住民の患者さんにできるだけご不便をお掛けしないよう、更に関係医療機関と連携強化に努めてまいります。
 次に、冬季の救急活動に関する質問にお答えを申し上げます。
 現在、当広域連合の消防本部の救急隊は大町署に2隊、北部署に2隊、南部署に1隊の計5隊体制で出場に備えております。また、救急救命士は現在15名でその内、気管挿管認定救命士は7名、薬剤投与認定救命士は3名で、それぞれ救命活動に当たっております。
 救急車両は、全車4輪駆動の車両で対応しておりますが、冬場は特に積雪と凍結により道路事情は大変悪化し、夏場に比べ道路状況や交通渋滞等により現場への到着時間、或いは患者収容時間の遅延が生じてまいります。こうしたことから道路交通状況を十分把握し、安全運転に心がけるとともに、出場から患者収容までの時間短縮に努めているところでございます。
 また、遠隔地の重篤な患者に対しましては、ヘリコプターによる搬送も念頭におき、救急活動に当たってまいります。平成17年から運用を始めました県のドクターヘリにつきましては、当管内では、本年10月末現在で69件の出動実績がありまして、県消防防災ヘリコプターと共に病院への搬送時間の短縮が図られているところでございます。
 続きまして、圏域を守る医療事業の充実に向けて、当面の対策として、今後の圏域の取り組みについてお答えを申し上げます。
 まず1点目は、現在、圏域での産科・小児科等の医師不足に関わる検討を、保健所を中心として関係機関における協議・検討を進めているところでございます。この問題は、当圏域だけで解決できる課題ではありませんので、圏域を超えた県全体或いは全国レベルでの中長期的な展望を持ちながらの協議、検討が必要であるという風に考えているところでございます。
 また、圏域での今後の災害医療体制や圏域医療体制の整備に関る根本的な検討を、地域包括医療協議会大北支部等を中心に、県の医療計画と整合性のある計画策定が課題となっております。こうしたことを踏まえまして、圏域住民を守る医療事業の充実に向け、あらゆる組織、団体と連携した取り組みを検討していかなければならない時期にきていると考えているところでございます。
議長(中牧盛登君) 再質問は、ありませんか。白澤富貴子議員。
13番(白澤富貴子君) ご答弁いただきました内容の中で、3月までというお話でしたけれども、4月以降の目処については、どのようになっているのかということを圏域住民の医療の安全、安心に繋がるものとして、お聞かせいただきたいと思いますことが1点。
 先ほどもご答弁にありましたように、雪と遠路ということで、安曇野市、松本市までの救急搬送になると、とても時間が掛かると思いますので、ドクターへリといいましても、今の体制の中で、職員体制そのほか、これで間に合うのか5台の救急車で遠路を行った場合にスキー場での事故とか、多発する可能性もありますので、その辺のところの体制づくりはどのようになっているのかという点。
 それから、南部の安曇病院の方でも、利用者は当然増えてきていると思いますので、そういう中で、地域的な包括支援についての連携をされていくというお話でしたけれども、この当面の3月までの間、どのような方法でその充実した医療体制というものを、とっていかれるのか、その辺について、再度お尋ねをしたいと思います。
議長(中牧盛登君) 連合長。
連合長(牛越 徹君) まず大町病院の内科の緊急対応に伴います部分について、私の方からお答えを申し上げます。
 まず、先ほど申し上げておりますように3月末までの緊急的な対応ということで、今対応策を調整しているところでございますが、一つには信州大学から大町病院に派遣されてきております医師の後任につきましては、3月末の信州大学の医師の人事異動に併せまして、派遣をいただくようお願いしているところでございます。勿論、信州大学の医局においても、医師不足という状況には変わりはありませんので、特に強く、大町病院のこの地域医療を支えている病院の一つであるということを強く訴えまして、後任の派遣について要請してまいります。またこの他に大町病院でも、大町市、或いは大北圏域からの出身の医師で、現在県外の医療機関などに勤務している医師に呼びかけまして、それぞれつてを頼りながら、大町病院の勤務について現在も要請しておりますし、これからも要請を強めてまいりたいと考えております。
 この大町病院の内科の対応に関しまして、先ほど白澤議員からこれから雪の季節を迎え、安曇野まで搬送するのに非常に難がある。或いは観光地を控えている中でけが人などの増加が懸念されるがというご指摘でございます。これはあくまでも、外科的な対応の部分については、大町病院は従来どおり、診療、或いは入院が可能であるわけでございますので、特に外科的な部分については、従来とそう違わない体制を維持していけるものと考えております。
 また、ご指摘にありました包括支援的な観点で圏域全体の医療体制について、きちんと対応していくべきだというご指摘はそのとおりでございまして、とりわけ病診連携がより重要となってきているという風に考えております。そうした中で、大町病院の問題にかかわらず、例えば、入院の治療を必要としないような病気の場合には、できるだけホームドクター、家庭医の機能を充実していく、或いは患者さんについてもそういったご理解をいただく、そして入院対応が必要な患者さんについては、病院という医療施設できちっと対応していく、そんなような考え方を念頭におきながら、今後病診連携を図ってまいりたいと考えているところでございます。私からは以上でございます。
議長(中牧盛登君) 消防長。
消防長(滝沢光雄君) 質問にお答えをいたします。安曇病院、穂高病院等に関しましては、輸送時間が掛かるということでございますけれども、いま連合長が申し上げましたとおり、これについては省かしていただきます。
 なお、職員体制でございますけれども、消防署で5隊の救急隊がございます。その他に救急隊として出場していない、救助隊員等が勤務しております。その他に出動要請があれば、職員を呼んで直ちに対応してまいりたいという考え方でございます。
 それから、スキー場での多発ということでございまして、現在5隊ございますけれども、更に大町消防署には、予備車が1台ございますので、非番招集をして直ちに対応して全部で最大6隊まで可能でありますので、住民に不安を与えないよう対応してまいりたいという考え方でおりますのでご理解をお願いしたいと思います。以上でございます。
議長(中牧盛登君) ほかにありませんか。白澤富貴子議員。
13番(白澤富貴子君) 連合長の答弁の外科的な措置に対しては、大町病院できちんとされるのでというお話でしたけれども、内科的なもので遠くの方まで搬送したというような場合を懸念しての対応で、それで時間が掛かるという、そういう意味のことでございます。それから今消防長の方からお話がありましたけれども、予備車で対応されるということ、地域包括で連携をしながら、この緊急事態に備えるということ、それぞれに各機関で、対応をご検討されているということで、安心をいたしましたけれども、その辺のところ細部に亘りまして、鋭意努力されて圏域住民の安心を守っていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
議長(中牧盛登君) よろしいですか。
 以上で、白澤富貴子議員の質問は終了いたしました。
 ここで午後1時まで昼食のため、休憩といたします。
休憩 午前11時54分
再開 午後 1時00分
日程第6 特別委員会委員長陳情審査報告、質疑、討論、採決
議長(中牧盛登君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第6「特別委員会委員長陳情審査報告、質疑、討論、採決」を行います。
 特別委員会付託の継続審査中の陳情第2号、陳情第3号について特別委員会委員長の報告を求めます。特別委員会委員長。
特別委員会委員長(勝野 明君) 当委員会に付託されました継続審査となっておりました陳情第2号及び陳情第3号の審査について報告いたします。
 はじめに陳情第2号「再度の白紙撤回を求める陳情」の審査について報告いたします。
 白馬村新ごみ処理施設を考える連絡協議会長から、11月22日付で第3次として、建設計画に反対する署名が、白馬村の全人口の半数を超えたとして提出がありました。
 委員からは、反対署名が白馬村人口の半数を超えたことから、採択すべきという意見、また8月議会以降進展をしていないことから、引き続き継続審査とすべきという意見がありました。当委員会では、慎重審査の結果、賛成多数で継続審査とすべきものと決しました。
 次に、陳情第3号「新ごみ処理施設建設計画の説明会に関する陳情」の審査につきましても、当委員会では、慎重審査の結果、賛成多数で継続審査すべきものと決しました。以上で報告を終わります。
議長(中牧盛登君) 特別委員会委員長の報告が終わりました。
 これより質疑に入ります。陳情第2号について、ご質疑ありませんか。
   (「なし」と呼ぶ者あり)
議長(中牧盛登君) 質疑がありませんので、これをもって質疑を終結いたします。
 次に、陳情第3号について、ご質疑ありませんか。
   (「なし」と呼ぶ者あり)
議長(中牧盛登君) 質疑がありませんので、これをもって質疑を終結いたします。
 討論はありませんか。
   (「なし」と呼ぶ者あり)
議長(中牧盛登君) 討論がありませんので、これより逐次採決を行います。
 まず、陳情第2号は、委員長報告どおり継続審査とすることにご賛成の方の挙手を求めます。
   (挙手多数)
議長(中牧盛登君) 挙手多数であります。
 よって、陳情第2号「再度白紙撤回を求める陳情」は、委員長報告どおり継続審査とすることに決しました。
 次に、陳情第3号を委員長報告どおり、継続審査とすることにご賛成の方の挙手を求めます。
   (挙手多数)
議長(中牧盛登君) 挙手多数であります。
 よって、陳情第3号「新ごみ処理施設建設計画の説明会に関する陳情」は、委員長報告どおり継続審査とすることに決しました。請願・陳情については、終わりといたします。
 以上をもって、本11月定例会に付議されました案件は、すべて終了いたしました。
 ここで、広域連合長のあいさつを受けることといたします。連合長。
広域連合長(牛越 徹君) 本定例会閉会にあたりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 本定例会にご提案を申し上げました事件案及び補正予算案につきましては、ご熱心なご審議をいただきまして、原案どおりご承認をいただきました。改めて厚く御礼を申し上げます。
 議案審議及び一般質問におきまして賜りました貴重なご意見やご提言は、今後の広域連合の運営に反映をしてまいる所存でございます。
 この後、全員協議会の開催をお願いしてありますが、常備消防の広域化に関しまして、国の方針を受け、県が消防本部について再編の検討を進め、2012年度を目処に県内14の消防本部を中南信と東北信の二つに統合する案を示しておりますので、「県消防広域化推進検討委員会」が示しました長野県消防広域化推進計画の原案について、ご説明申し上げることとしております。
 各市町村におかれましては、12月議会を控え議員各位におかれましては、お忙しい日々が続くかと存じますが、どうかご自愛いただきまして、広域連合、或いは各地域でさらなるご尽力をいただきますよう、心から祈念申し上げまして閉会のごあいさつといたします。ありがとうございました。
議長(中牧盛登君) 以上で、本日の日程はすべて終了いたしました。
 これにて、平成19年北アルプス広域連合議会11月定例会を閉会といたします。
 大変ご苦労さまでした。
閉会 午後 1時05分
以上、会議の顛末を記載し、地方自治法第123条第2項の規定により署名する。
平成19年11月26日
議会議長  中 牧 盛 登

15番  髙 橋 賢 一

16番  宮 尾 幸 典
 

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電話:0261-22-6764
   
 


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