ダイヤル119
119番のしくみ
大北地域からの119番通報は、北アルプス広域消防本部の通信指令室で受付けしています。
119番を受けた通信指令員は、出動に必要な情報を聞いて、最寄りの部隊に出動指令を出します。
通報内容をお聞きしながら出動指令を出していますので、慌てず落ち着いて通信指令員の問いかけにお答え下さい。
聴覚及び音声言語に障がいをお持ちの方はこちらのページもご覧ください。
また、火災や事故現場でご自身が危険な場合は、安全な場所に移動してから通報をお願いします。
※SNSによる緊急通報には対応しておりません。
※119番は管轄する消防本部へ繋がりますが、携帯電話からの通報は隣接する消防本部に繋がる場合もあります。その場合は転送になりますので切らずにお待ちください。
今から100年ほど前の1926年(大正15年、昭和元年)、自動交換方式の導入に伴いダイヤル式の電話機が登場、このときは消防への緊急通報番号は112番だったそうです。
ところが、かけ間違いが多かったため、翌1927年に現在の119番に変更されました。
ダイヤルとは"円形の目盛盤"の意味ですが、電話機では10個の指穴をもつ円形の回転盤を指し"ダイヤルを回す"の語源になっています。現在ではダイヤル式の電話機はほとんど見かけなくなりました。
総務省消防庁では、消防に対する正しい理解と認識を深めるとともに、防災意識の高揚、地域ぐるみの防災体制の確立に資することを目的として、昭和62年から11月9日を「119番の日」としています。
119番のかけ方
119番通報は、まず落ち着いて、局番なしの「119」をダイヤルしてください。
スマートフォンの場合、音声アシスタントやボタンの長押しなど特定の操作で119番にかけることもできます。
普段からメーカーのサイトなどで確認しておきましょう。
救急車を呼ぶ(以下は病気の例) | ||
指令員 |
119通報 |
あなた |
119番です。火事ですか、救急ですか? | 救急です。 | |
救急車が向かう場所、住所を教えてください。 | 大町市大町○○番地(△△アパート101号室)の大町太郎です。 | |
具合の悪い方は男性ですか、女性ですか?何歳くらいですか? | 80歳の男性です。 | |
どのような状況ですか? | 椅子から立ち上がったところ急に倒れました。 | |
意識はありますか? 呼吸は普段どおりですか? | 意識はありませんが、普段どおりの呼吸をしています。 | |
かかりつけの病院や、過去に大きな病気はありますか? | 〇〇の病気で△△病院にかかっています。 | |
救急車が向かっています。 あなたの名前と電話番号を教えてください。 |
大町花子です。電話番号は〇〇-〇〇〇〇です。 |
火災の通報(安全な場所から電話) | ||
指令員 |
119通報 |
あなた |
119番です。火事ですか、救急ですか? | 火事です! | |
火事の場所、住所を教えてください。 | 大町市大町○○番地。□□公民館の北側です。 | |
何が燃えていますか? | 家から火が出ています。 | |
すぐに安全な場所へ移動してください。 家のどこか燃えていますか? |
台所から火が出て2階まで広がっています。 | |
けが人や逃げ遅れた人はいますか? | 全員避難しましたが、避難の際、妻が右足を負傷しました。 | |
消防車・救急車が向かっています。 あなたの名前と電話番号を教えてください。 |
大町次郎です。電話番号は〇〇-〇〇-〇〇〇〇です。 |
長野県救急安心センター#7119に相談しましょう。※外国語にも対応
看護師のアドバイスが受けられます。(ダイヤル回線・IP電話回線の場合は「026-231-3021」)
受付時間 平日:19時~翌8時 土・日・祝日:8時~翌8時
こども(概ね15歳未満)は#8000へ(毎日19時~翌8時まで)
緊急時は迷わず119番通報してください。
山岳地帯からの119番通報
登山など山岳地域において急病や事故に遭われた場合、場所によっては119番通報をすることができます。
しかし、当本部の管轄地域は高山が多く、消防の救助隊・救急隊が現場に向かうのは非常に困難です。このため、一定のエリアを除き長野県警山岳救助隊や遭難対策協議会、防災ヘリコプターや警察ヘリコプターなどと連携して対応することになります。
通報者と接触するまで長時間を要することが少なくありませんので、通報後は、指示があるまでその場を動かないようにしてください。また、通報に使用した携帯電話は、折り返し連絡する場合がありますので使用を控えてください。
山岳地域での救助活動は天候や日没に大きく左右されます。天候によってはヘリコプターや救助隊が近づけない場合もありますので、十分な装備を心がけるとともに、管轄の警察署に登山計画書を提出しましょう。
テレフォンCPR
病気や事故で人が倒れた状況のうち、呼びかけても反応が無く、呼吸も感じられないという場合があります。このような時は心肺停止が強く疑われ、一刻も早く応急手当を行う必要があります。119番通報においてこのような状況が疑われた場合、適切な応急手当ができるよう通信指令員から通報者に対して電話口頭指導を行っています。これがテレフォンCPRです。
テレフォンCPRでは、通信指令員が手順に沿って指導しますので、落ち着いて応急手当を行ってください。また、窒息に対する手当や、熱傷・出血に対する手当も指導いたしますので、困ったことがありましたら通信指令員に相談してください。
※CPR=心肺蘇生法(Cardio Pulmonary Resuscitation)
通信指令室からのお願い
1 通信指令員は、管轄地域の地理に精通するよう研究を重ねていますが、その地域出身の職員だけではありませんので、住所や目標物などはできるだけ詳しくお伝えください。また通行障害などもお伝え頂くと大変助かります。
2 テレフォンCPRなど応急手当の方法は可能な限りお伝えしますが、より迅速で的確な対応ができるよう、救命講習の受講をお勧めします。
3 状況によっては、折り返し情報をお聞きする場合があります。通報に使用した電話は、隊員が到着するまでできるだけ使用を控えてください。また携帯電話で通報するときは、移動により圏外になってしまう場合がありますので、山間地や山岳地域では特に注意が必要です。
4 局番なしの119番は緊急通報の専用回線ですので、通常のお問い合わせや事務連絡などは各署の一般回線を利用してください。
5 かけ間違いについて
指令員が119番の着信を受けても無言だったり、ワンコールで切れてしまうことがあります。折り返しの電話に応答して頂ける場合は間違いかどうか判明するのですが、応答がない場合は「言葉も出せないほど状態が悪い」 と判断し、救急車や消防車を出動させることがあります。もし、間違って119番にかけてしまった場合は無言で切らずに「間違えた。」とひとこと伝えて頂けると私たちも安心できますし、本当に救急車や消防車が必要な通報に対応できますのでご協力をお願いします。